評価面談、1on1、打ち合わせなど、会社で仕事として会話しているだけなのに、相手に泣かれて困ったことはありませんか?私は女性だけでなく、男性にも泣かれて困ったことがあります。
大人が会社でボロボロと涙を流して泣くんです。
「そんな状況には慣れっこだよ!」なんて人は多くないと思いますので、私なりの考察と、対処法についてお伝えしたいと思います。
良く泣く人のタイプ2種
会社で泣いてしまう人はどんな人でしょうか。私は以下の2つのタイプのいずれかだと思っています。
タイプ1:責任感の強い頑張り屋
ほとんどのケースはこちらのタイプに当てはまります。
責任感が強く、一人でコツコツ頑張ったにもかかわらず、目標を達成できずに悔し泣きするケースです。
「こんなこともできないなんて」と悔しく、情けなく、ポロリと涙が出てきたことに、さらに「恥ずかしい」と涙してしまうのです。
普段あまりコミュニケーションを取っていない部下に評価面談の場で泣かれた場合は、「自分はできていると思っているのに上司が評価してくれない」という負の感情も加わっている可能性が高く、対処が非常に難しくなります。
タイプ2:感情のコントロールができない若者
タイプ1と比較すると、数は少ないですが若い女性に一定の割合で存在します。男性にはあまり見られないように思います。
自己認識が甘く、感情の起伏が激しく、突如自分の中でスイッチが入って涙が溢れます。怒りが同居しているように見える人が多いです。
本人も理由を理解できていないので、泣きながら大声を出したりもします。さながら喧嘩した彼女が物を投げながら叫ぶ感じに近いでしょうか。
そもそも泣かれる要素を減らす
具体的な対応の前に、そもそも泣かれないよう普段からその要素を減らしておきましょう。
人が泣く時は感情が高ぶった時です。そのため感情を揺さぶるようなこと、例えば想定していない評価や思いがけない叱責などとならないよう、普段からこまめにコミュニケーションを取っておいたほうが良いです。怪しい部下にはこまめにフィードバックして、感情の波をなだらかにしておきたいところです。
加えて、本人が「泣きづらくなる」という点において、オープンスペースやガラス張りのような外からも見える部屋での打ち合わせが好ましいです。
ただ、評価や1on1は個室でやることが多いと思いますので、いつもできるかと言われると難しいですね。
泣かれた時の対応
OK対応
泣かれた時の対応はただ一つ「相手が言葉を発するまで、困った顔で黙って待つ」です。
タイプ1でもタイプ2でも同じ対応で大丈夫です。こちらから声をかけてはいけません。じっと黙って待ちましょう。もしくは「ちょっと待ってね」と声をかけて、別室からティッシュペーパーを持ってきて差し出しましょう。
しばらくすると相手が「すいません・・・」と言ってきますので、すかさず「少し落ち着いた?」と返します。
相手が何かを話し出したらひたすら聞く、「はい」と言ったきり何も話さなそうであれば「このまま続けるのは難しいと思うので、今日はいったん終わりにしましょう。」と言って、さっさと席を立ちましょう。相手は部屋に残したままでOKです。
ただし、席を外した場合は必ず翌日に時間を設けるようにしてください。気まずいかもしれませんが、上司として伝えるべきことは伝える必要があります。
NG対応
最も言ってはならない言葉の一つが謝罪の言葉です。
恫喝したり人格を破壊するような言葉を使ったのであれば別ですが、仕事として上司として何かを伝えた結果泣かれたとしても、こちらに否はありません。こちらに否がないにもかかわらず謝ると、その後のコントロールが難しくなるので謝罪の言葉を口にすることは避けましょう。
また「大丈夫?」も禁句の一つです。
「大丈夫?」の回答は「はい」「いいえ」のいずれかとなります。泣いている以上、相手の心の中は平静ではありません。「はい」という回答は無理をしている可能性が高く、そもそもこの質問をする意味がありません。一方で、「いいえ」と言われても、今度はこちらが返答に困ってしまいます。
そこで登場するのが「少し落ち着いた?」です。
泣き始めた時と比較すれば落ち着いているでしょうし、そうでない場合は「ちょっと待ってください」と鼻をかむことでしょう。
何かをポツリポツリと話し出したら後は聞くだけです。
泣かれた後の進め方
相手が話し終えたら、何事もなかったかのようにいつものように場を進めましょう。また泣き出すこともありますが、無視して構いません。
泣かれた時に会話を止めてしまうと、相手に「泣いたら何も言われなくなる」という経験を与えてしまうことになります。
「泣きやすい人」というのは「背が高い」「声が大きい」くらいの個人差だと思っておいて大丈夫です。
最後に
私は相手に泣かれたら「あぁ、今日のMTGは何も話が進まずに終わるな。」と覚悟を決めます。MTGのゴール(≒勝利条件)を「大きな問題を起こすことなくその時間を終えること」に切り替えます。
相手を困らせるために泣いてやろう、と考える人は多くありません。無意識に身体が心に反応してしまう人が大半です。
タイプ1であれば泣いている本人も「恥ずかしい」「どうしよう」と、あなたと同じように困っているはずです。
身体や心が落ち着くのを待つために「何も言わない」「ひたすら聞く」、どうしようもなければ「その場を離れる」、今後のためにも「いつもと同じ態度で接する」を意識して、涙に惑わされないようにしたいですね。
ちなみに私は、褒めた相手が嬉しさのあまり泣き出して、一緒に号泣したことがあります。。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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